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事例

サレジオ工業高等専門学校様の事例:GISプログラムの導入により、スペシャリスト輩出を目指す

12月 19, 2018

サレジオ工業高等専門学校 情報工学科 島川陽一 様/内田健 様

GISの将来性を見据え、サレジオ高専/情報工学科では専門応用の1つとしてGIS実習の導入を決定。教育機関でも広く利用されているSISを使った実習授業により、卒業後GIS関連分野で活躍する人材の育成を目指している。

お客様プロフィール

開校:1935年
所在地:〒194-0215 東京都町田市小山ヶ丘4-6-8
TEL:042-775-3020
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創立者ヨハネ・ボスコの精神に基づき設立されたサレジオ工業高等専門学校は、技術を通して社会に貢献できる人間を育てることを目標とする、全国唯一のカトリック・ミッション系の私立高専である。全世界に1,600余の姉妹校をもつ同校は、その連携を通して、人類社会という世界に開かれた視野を持つ実践的技術者を育成すべく、教師と学生が同じ目線でものを考え、ともに歩む「アシステンツァ」という教育方針を実践している。

導入の背景

GISは今後官から民へと移行していくであろう技術であり、大きな発展の可能性を秘めている。また、現在のGIS技術者の不足を補うため、米国のGIS技術資格GIS Professionalと同様の認定資格制度の確立が検討されつつあることなどからも、GISは情報技術として有望であり、GIS実習の導入は将来性があると言える。

将来の機関別認証評価とJABEE受審に向けてカリキュラムの見直しを行うなか、上記の経緯を踏まえて、サレジオ工業高等専門学校/情報工学科では専門応用の1つとしてGISの演習実験系科目への導入を検討。さらに、問題解決型学習(PBL)へもGIS実習を適用することを検討した結果、GISを応用ソフトウェアとする実習を採用することに決定した。

システム選定のポイント

実務教育を主な目標としていることから、実習に使用するGISソフトウェアは実務側面を重要視して選定した。

その結果、職業訓練を教育目標とする他の教育機関がGIS関連の実習にSISを使用していたことと、その教材が入手可能であったことから、実習用のGISソフトウェアとしてSIS Map Managerを採用した。

運用

使用するソフトウェアとデータは以下のとおりである。

  • GISソフトウェア: SIS Map Manager
  • 表計算ソフトウェア: Microsoft Excel
  • プログラミング言語: Microsoft Visual C++
  • Webブラウザ: Internet Explorer
  • データベース: Microsoft Access
  • プレゼンテーションソフトウェア: Microsoft PowerPoint
  • 地図データ: 国土地理院から刊行されている数値地図2500/25000/10000
  • 統計データ: 総務省統計局よりダウンロードサービスされている統計データ
  • 地物データ: 昭文社の住宅地図MAPPLE2500/MAPPLE10000

システムの構成

GISは非常に大きなサイズのデータを読み出すこと、また、空間解析にはCPUコストの大きなアルゴリズムを使用する場合が多いことから、ネットワークを使用する他の授業や演習、教員の業務に支障がないよう、GIS実習専用のローカルネットワークを設置した。

授業内容

GIS実習は、3年生もしくは4年生を受講対象とし、GISの概念や基本操作を学ぶ「導入編」と、5年生を受講対象とし、GISを使って課題を調査・解析する「PBL(問題解決型学習)実習編」の2つに分かれている。

「導入編」の授業では、SISビギナーにもわかりやすい内容にまとめられた入門用テキスト「SIS入門 - 基礎から学ぶGIS」を利用している。

導入編

目標:全くGISの教育を受けたことのない人が概念的にGISを理解し、GISソフトウェアやその他応用アプリケーションソフトウェアを使用し、簡単な空間解析ができる。

実習 1

1-1 GISとはどのようなものか?
1-2 GISデータについて
1-3 地図とは
1-4 地図の表示1-5 GISソフトウェアの画面構成
1-6 地図の表示操作
1-7 図形の選択
1-8 座標系と投影法

実習 2

2-1 図形を作図編集する
2-2 スタイルを設定する
2-3 背景の画像データ(ラスター)を作成する2-4 作図編集とスタイルの設定
2-5 属性の設定実習 33-1 データベースと接続する
3-2 データベースの情報を図形に接続する3-3 属性の更新
3-4 属性一覧をテーブル形式で表示する実習 44-1 データ構成を考える
4-2 レイアウトを考える4-3 空間的な検索や分析をする
4-4 主題図を設定する

PBL実習編

目標:与えられた課題に対して、自ら問題点を考察、解決手段を提案し、必要なデータを探し出して分析を行う。分析をコミュニケーションや発表を通じて自己点検する。

課題 1

男女別の1日あたりの平均労働時間をそれぞれ主題図に表示し、首都圏で大きく東北・九州で小さいことを示し、その原因を考察する。

課題 2

1次活動(睡眠、食事など)、2次活動(仕事、家事など)、3次活動(余暇活動など)の平均時間を主題図に表示し、3次活動が多い地域と2次活動が多い地域を抽出し、地域特性を考察する。

課題 3

都内の犯罪変化率を主題図に表示し、犯罪の地域特性について考察する。

課題 4

主題図、グラフ等を用いて地方と首都圏の百貨店の個数、分布と1店舗あたりの売上高について調べ、相違を考察する。

課題 5

一世帯あたりの車の所有台数と首都圏への所要時間とを調べ、自動車依存度の地域特性を考察する。

課題 6

サレジオ高専の学生の分布と15歳人口の分布をオーバーレイさせて、学生募集活動の方針を考察する。課題 7人口分布や環境汚染、交通、地価や用途地域制を関連付けて、工場や商業施設の立地を考察する。

導入効果

GIS実習は、PBLの面のみならずJABEE認定に対しても合致しており、教育効果の高いカリキュラムであると評価されている。

また、本校出身のGIS技術者が、卒業後GIS関連の分野で活躍しているという報告もあり、そのことからもGIS実習を導入した効果があったと言える。
 

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