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埼玉県川口市様の事例:高い操作性で国勢調査での地図作業の負担が約1/2に ~現場部署から情報政策課への問い合わせを低減

川口市 企画財政部 情報政策課 情報システム係様

2020年3月にリプレイスした川口市の庁内統合型/公開型GISは、リプレイス直後に実施された国勢調査の作業もスムーズに移行することができました。

新型コロナウイルス感染症により集合研修ができない状況では、動画によるeラーニングを実施。高い操作性と状況に合わせた解決案が庁内から高い評価を得ています。

お客様プロフィール

川口市新庁舎(令和2年5月完成)

面積:61.95k㎡
所在地:〒332-8601埼玉県川口市青木2丁目1番1号
人口:607,150人(令和3年3月現在)
職員数:3,315名(令和2年4月現在)
世帯数:294,102世帯(令和3年3月現在)
川口市ホームページ

2020年に実施された国内大手の住宅ローン専門金融機関の調査で「本当に住みやすい街大賞」1位に選ばれた川口市は、埼玉県の南端に位置し、県庁所在地であるさいたま市に次いで県内人口2位の都市です。

荒川を隔てて東京都に接し、江戸時代から鋳物や植木などの産業が発展。その後、住宅都市化が進みました。東京と隣接しているという利便性を活かしながら、活力あるまちづくり・人づくりを目指しています。

導入前の課題

川口市では平成20年(2008年)よりASP方式の公開用GISと庁内用GISを運用していました。

庁内で約30課が利用、レイヤ数は約200というシステムでしたが、導入してしばらくたっていたこと、業務に役立つ便利で新しい機能の導入やコスト削減を目的に平成31年(2019年)にリプレイスすることになりました。

導入時重視した点

導入にあたっては、庁内から以下のリクエストがありました。

  • 操作が簡単で分かりやすいこと
  • 新測地系、旧測地系のデータを入出力できること
  • SHP、CSVなどのデータを簡単操作で入出力できること
  • 密度分析や人口分析が簡単にできること
  • 公開型GISとのデータ連携が容易なこと
  • シンボルアイコンを簡単に作成でき使用できること
  • 住所マッチングが簡単にできること
  • オープンデータを簡単に作成し公開できること
  • 災害時等に公開情報の更新が簡単に速やかにできること

さらに、GIS利用促進をより一層図るため、庁内の人材育成についても重視されました。

導入から運用までの経緯

  • 平成31年(2019年)2月RFI公示
  • 平成31年(2019年)3月RFI実施令和元年(2019年)7月仕様公示
  • 令和元年(2019年)7月プロポーザル実施
  • 令和元年(2019年)8月業者選定・システム構築開始
  • 令和2年(2020年)3月運用開始

システム選定したポイント

プロポーザルの結果、インフォマティクス社が選ばれました。

リプレイス前は使い勝手やサポート面からGISの人材育成がなかなか進んでいない状況でしたが、インフォマティクス社が具体的に解決案を提示した点が選定時に特に高く評価されました。

例えば、GISコンテンツの作成がシステムエンジニアにしかできないようなものではなく、職員自らが簡単にできそうであったこと、職員研修を年1回、初心者・中級者の2コース用意して実施するなどの提案が好評でした。

また、以前使用していたシステムと比較して基本機能はもちろんのこと、独自の分析機能を備えていること、自治体業務に特化したインターフェースが直感的でわかりやすいことなどが高く評価されました。

システムへの評価

リプレイスした庁内統合型GISは、「動作が速い」「操作が直感的でわかりやすい」「公開型GISとの連携もスムーズ」と各課から高評価を受けています。

特に、導入した令和2年度においては、新型コロナウイルス感染症対策のため職員向けの集合研修が実施できませんでしたが、インフォマティクス社はこのような状況下での庁内からの要望に柔軟に対応、eラーニング用研修動画を提供しました。

eラーニング研修動画の受講者からは「自分のペースで何回も見て確認できるから集合研修よりも便利!」と言ったうれしい声が寄せられました。

導入効果

5年おきに実施される国勢調査のGIS利用においては、ポリゴンの結合・分割、レイヤーの統合、属性値の変更・追加・削除などが大量に発生し、これまで多くの時間を要していましたが、本システム導入後は、操作が簡単なため作業時間が従来の約1/2に短縮されました。

一方、情報政策課も、これまでは現場部署だけでは対応が困難なものに対し、かなりの時間をかけてフォローしていましたが、令和2年度の国勢調査では技術的な問い合わせを一度も受けることがありませんでした。

現場部署のみで業務が完結できる良いシステムを調達できてよかったと感じていらっしゃいます。

今後の展開

庁内統合型GISとあわせてリニューアルしてオープンした公開型GIS「かわぐち案内マップ」では、標準機能でユーザー操作によりSHPやCSV、KMLといった多様な形式でエクスポートが可能なので、市民や法人の方々により利用していただくためにコンテンツの充実にも力を入れ、オープンデータ事業とのさらなる連携を進めていきたいとのお考えです。

また、令和3年4月に新型コロナウイルスワクチン接種会場マップ を掲載するなど、早速新しいコンテンツが追加されています。さらに、スマートフォンからの市民投稿機能を促進していくことも検討されています。
現在公開されていません。

庁内統合型GISシステム構成図(令和3年3月現在)

公開型GIS「かわぐち案内マップ」掲載地図(令和3年3月現在)

庁内統合型GIS搭載データ(令和3年3月現在)

公開型GIS「かわぐち案内マップ」画面イメージ

 

かわぐち案内マップ

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本記事は令和3年(2021年)3月現在の情報を元に制作されたものです。閲覧時には変更されている場合がありますのでご了承ください。

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