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東京都北区様の事例:膨大な資料のデータ化により、情報整理の効率化と窓口対応の迅速化を実現

東京都北区 土木管理課台帳係 様

東京都北区 土木管理課台帳係では、基準点の整備保全に関する記録業務や、道路関係証明書の発行業務においてGISを活用しています。

土地・道路に関する膨大な資料をデータ化したことで、担当者が必要な情報に迅速にアクセスできるようになり、窓口対応の効率化を実現しました。導入から20年以上が経過した現在では、道路台帳管理に欠かせない基盤システムとして定着しています。

 

お客様プロフィール

北区役所庁舎

所在地: 〒114-8508 東京都北区王子本町1-15-22
面積: 20.61平方キロメートル
人口: 368,253人
世帯数: 217,114世帯
職員数:2,909人
公式ホームページ: https://www.city.kita.lg.jp/
※人口・世帯数は令和8年4月現在、職員数は令和7年4月現在

東京都北区は、東京23区の北部に位置し、荒川区・足立区・板橋区・文京区・豊島区、埼玉県戸田市・川口市と隣接しています。

江戸時代から浮世絵にも描かれてきた飛鳥山公園や音無親水公園など、都内有数の桜の名所を有する地域です。また、王子駅・田端駅・赤羽駅などJRの駅数は都内最多の11駅を数え、交通アクセスにも優れています。

出典:“飛鳥山公園_桜6” , CC BY 4.0, via 東京都北区OpenPhoto

 

GIS導入の背景

土木管理課台帳係では、道路の認定・改廃、権原管理、地籍調査、道路台帳の整備、境界確認、基準点の整備保全、道路台帳の閲覧・証明書発行など、幅広い業務を担っています。

これらの業務に伴い、土地・道路関連の資料が大量に集まるため、GISで資料データを整理し、窓口対応の迅速化、日常業務や資料調査の効率化、情報の共有化を図るべく、導入の検討に至りました。

導入前は、長年にわたり蓄積された膨大な情報が紙ベースで保管されており、情報の検索性が低い状態でした。職員の経験年数により業務知識や調査スキルに差があるため、着任間もない職員では必要な情報を特定し、回答するまでに多くの時間を要していました。こうした課題の解消も、GIS導入に期待していた点でした。

 

システム選定のポイント

導入当時は、職員一人ひとりにPCを配備している環境ではなく、操作に不慣れな職員も少なくありませんでした。そのため、システム選定においては、銀行ATMのように誰もが迷わず操作できることを重視しました。

インフォマティクス社の「SIS(エスアイエス)」は、年齢や経験を問わず均一な業務対応を可能にするユーザーインターフェースを備えており、直感的に操作できる点を高く評価しました。

また、当時既に同社の「法定外公共物譲与」や「地籍調査」といったシステムを導入しており、以下のメリットがある点も採用の決め手となりました。

  • サーバーを新たに構築する必要がなく、導入コストを抑えられる
  • 既存システムとスムーズに連携できる
  • 各システムのデータを共有・活用できる

その後も契約更新やバージョンアップのタイミングで継続的に改善を行い、操作性の向上を図ってきました。導入当初は紙資料とデータを併用していましたが、現在ではほぼ全ての資料のデータ化が完了し、システム上で管理・参照できるようになっています。

 

システム概要

土木管理課 台帳係では、以下の3つのシステムを使用しています。

  • 道路台帳管理システム:道路台帳(図面・調書)の管理
  • 道路情報編集システム:道路関連情報の登録・編集
  • 道路情報閲覧システム:窓口対応専用

「道路情報閲覧システム」は窓口にタッチパネルPCとして設置し、区民や事業者からの問い合わせ対応に活用しています。閲覧・印刷専用で、誤操作によるデータ変更を防ぐ設計になっています。

検索機能もシンプルで、レイヤーを変えるだけで複数の情報を簡単に切り替えて表示できます。これらのシステムはサーバー上で一元管理しており、常に最新のデータを課内で共有できるようになっています。

 

道路台帳管理システム画面
(道路台帳(図面・調書)の管理)

道路情報編集システム画面
(道路関連情報の登録・編集)

 

道路情報閲覧システム画面 ①
(窓口対応)

道路情報閲覧システム画面 ②
(窓口対応)

 

導入効果と評価

導入前は、問い合わせ対応のたびにキャビネットから該当資料を探し出し、内容確認や印刷を行う必要がありました。「道路情報閲覧システム」導入後は、タッチパネル操作で必要な資料を即座に呼び出し、その場で確認から印刷まで一連の操作を行えるようになりました。

複数の資料が必要な場合でも、キャビネットを往復することなくレイヤー切替のみで情報を閲覧できるため、新任職員でもすぐに資料を探せるようになり、効率よく業務に対応できています。

土木管理課には1日あたり約20~30人の方が来庁されます。主に不動産取引や建築確認申請のため、道路台帳平面図、土地境界図、公共基準点の閲覧・印刷の対応を多く行っています。システム導入後は、1件あたりの対応時間が約5分に短縮され、短時間で的確な対応が可能となり、業務効率が向上しています。

 

利用促進の取り組み

システム更新時には、インフォマティクス社が提供する操作研修を受講し、バージョンアップ機能や操作方法を習得しています。
また、日常業務で生じた疑問についても、同社のサポート窓口を通じて迅速に解決できています。

新任職員に対しては先輩職員による操作研修を実施していますが、窓口対応で使用する「道路情報閲覧システム」は直感的に操作できるため、マニュアルやレクチャーを必要とせずスムーズに運用を開始しています。

 

今後の展望

今後は、「道路台帳管理システム」に集計機能を実装し調書出力できるようにすることで、より一層の業務効率化を目指しています。また、これらの情報を整備し、来庁せずに各種資料を閲覧・印刷できる「公開型GIS」の導入に向けて、令和8年度にシステム構築を行う予定です。

 

記載されている会社名、製品名は各社の登録商標または商標です。
本記事は2026年5月現在の情報をもとに制作されたものです。閲覧時には変更されている場合がありますのでご了承ください。

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