設計からCG作成、アプリケーション開発までこなす汎用2D/3D CAD

ワンポイントレッスン:半透明マスキングを使う

CADデータがない建物を改修する際、竣工図をスキャンしたラスター画像に重ねて、改修部分の図面を作成されている方も多いと思います。
新たに作図する改修部分をマスキングする際に、「フェード」でマスクの濃度を調整すると、現況を把握しながら作図したり、現況との対比を見ることができて便利です。案が完成したら100%の不可視に戻して図面を出力します。

ラスター図面と重ねて改修図面を描く ~半透明マスキングのテクニック~

操作手順

<概要>

紙図面をスキャンしたラスター画像を元に、一部分だけをマスキングして、改修図面を作成する。

<ステップ>

  1. スキャン図面(ラスター画像ファイル)を読み込む
  2. マスク図形を作図する
  3. 改修部分を作図する

ステップ1:スキャン図面(ラスター画像ファイル)を読み込む

  1. ラスター画像を入れるレイヤを作成または選択し、「作図/ラスター」コマンドを実行します。
  2. 読み込む画像ファイルを選択します。解像度はスキャンした時と同じ値にします。
  3. 図面内の適当な場所に配置します。
    配置後、表示ボタンの「ズーム 全体表示」ボタンをクリックして、全体を表示しておきます。
  4. ステータスバー「縮尺」で、スキャンした紙図面と同じ縮尺にします。
  5. 「計測/距離」コマンドを実行し、スキャン図面内の実測値がわかる部分を 2点指示で計測し、スキャン図面の大きさを確認します(任意点Dotでスナップしているため、多少の誤差は発生します)。
    実測値と計測値が合わない場合は、「修正/変換/拡大」コマンドでスキャン図面の大きさを変更します。

ステップ2:マスク図形を作図する

  1. マスク図形を入れるレイヤを新規作成します。
  2. ステータスバーの「線種」で「MASK」を選択します。
  3. オブジェクトを新規作成し、「作図/線」コマンドを実行して、目隠ししたい部分を覆うように閉じた図形を作図します。
    閉じた図形を作図すると、その部分のスキャン図面が見えなくなります。
    このレイヤの「フェード」(表示濃度)を変えることで、トレーシングペーパーを使っているように下を透かしてみることができます。

<フェード設定の手順>

  1. 「F2」キーを押してウィンドウエディタを表示し、リストからマスク図形のレイヤを選択します。
  2. 「フェーズ」タブの「フェード」をクリックし、好みの濃度に設定します。80%前後の濃度から試してみましょう。

ステップ3:改修部分を作図する

  1. 改修部分の図形を作図するレイヤを新規作成します。
  2. 適宜作図を行います。

改修図面を作図し終えたら、フェードの濃度を100%にし、スキャン図面を非表示にします。
←図をクリックすると拡大します

ポイント
ミニウィンドウエディタの中で、レイヤは上から、

  • 下敷きのラスター図形(現況)
  • マスク図形(目隠し)
  • 改修図面(躯体、メンテナンス、朱書き・・・任意の数)

のように並んでいる必要があります。

<施設管理にも!>

*この手法は、改修を繰り返して現況図がない場合に、竣工図にそれぞれの改修図面を重ね合わせて現況図を作る場合にも使えます。