MicroGDS V9.0.20リリースノート(Pro、Compact3D 、Compact共通) 2007年2月 MicroGDS V9.0.20は、MicroGDS V9.0.3で確認されたいくつかの問題を修正した アップデート版です。 MicroGDS V9.0、V9.0.3の修正内容も含まれています。 本リリースノートの内容は以下のとおりです。 1. 本アップグレードの注意点 2. Windows Vistaでご利用の際の注意点 3. アセンブリオブジェクトのリンク番号の割り当て仕様についての修正点 4. その他の修正点 ---------------------------------------------------- 1. 本アップグレード適用時の注意点 本アップグレードには、製品CD-ROMの以下のデータは含まれていませんので、そ れらを使用する場合は、製品CD-ROMからコピーしてください。 ・「Data Upgrade Programs」フォルダ ・「dotNET 1.1 SP1」フォルダ ・「IE6SP1」フォルダ ・「Library」フォルダ ・「MicroGDS 9.0」フォルダ ・「MicroGDS Viewer」フォルダ ・「MSDE」フォルダ <V9.0.20アップグレード適用環境について> ・このアップグレードは、MicroGDS V9.0.2またはV9.0.3がインストールされて  いないPCではご利用いただけません。あらかじめ上記バージョンをインストール  したのち、アップデートを実行してください。 ・既にMicroGDS V9.0がインストールされている場合は、現在インストールされて  いるMicroGDSのバージョンが「V9.0.2」または「V9.0.3」であることを確認し  てください。  (MicroGDSメニューバー「ヘルプ/バージョン情報」コマンドで確認できます。) <アップグレード前の準備> ・作成したファイルをMicroGDSのインストールフォルダに保存している場合は、  他のフォルダに移動またはコピーしてください。 ・先にインストールされているV9.0は、本アップグレードで自動的にアンインス  トールされるため、画面構成やメニューの設定などが初期化されます。アップ  グレード後、設定し直してください。  以下のファイルを編集して使用している場合は、それらを他のフォルダにコピー  し、アップグレード後、元のフォルダにコピーし直してください。  「Programs」フォルダ    automenu.cfg(メニュー設定ファイル)    entmap-j.emt、entmap.emt(エンティティマッピングテーブル)    styles-j.smt、styles.smt(スタイルマッピングテーブル)    angles.csv(角度設定ファイル)    assist*.cfg(ネームアシスタントファイル)    Blank.MTF(新規シングルユーザファイルテンプレート)    Scales.csv(縮尺設定ファイル)    Paper sizes.csv(用紙設定ファイル)  「Templates」フォルダ内の.MTFファイル  「Fonts」フォルダ内の.CV6、.CV7ファイル  「Program Library\標準スタイル登録」フォルダ内のDefStyle.man ・アップグレード実行時に、多くのハードディスクスペースを利用します。  ハードディスクに2GB以上の空きがあることを確認してから実行してください。 <V9.0.20アップグレード方法> ・アップグレード時に、シリアル番号の入力を求められますので、ライセンス証  書をお手元に用意してください。 ・アップグレードを行う場合は、あらかじめシステム管理者の権限を持つユーザ  (通常はAdministrator)でログオンしてアップグレードを実行してください。 1)「upgrade_90xTo9020.exe」をハードディスク内の任意の場所にコピーします。 2)「upgrade_90xTo9020.exe」をダブルクリックしてアップグレードを実行します。 3)「MicroGDS 9.0用のInstallShieldウィザードへようこそ」画面を「次へ」ボタ  ンで先に進みます。 4)「使用許諾契約」の「はい、ソフトウェア使用許諾契約書の全ての条項に同意  します。」を選択し、「次へ」ボタンで先に進みます。 5)シリアル番号を入力し、「次へ」ボタンで先に進みます。 6)セットアップタイプを選択し、「次へ」ボタンで先に進みます。 インストール先を変更する場合は、「カスタム」を選択してください。 7)最後に「インストール」ボタンをクリックしてアップグレードを開始します。 8)アップグレード完了後、MicroGDSを起動し、「ヘルプ/バージョン情報」コマ  ンドで「V9.0.20」にアップグレードされていることを確認します。 2. Windows Vistaでご利用の際の注意点 MicroGDS V9.0.20にて、Windows Vista Ultimate での動作確認を実施し、以下に その結果と注意事項をまとめました。 ※「動作確認」とは、製品出荷開始後にリリースされたOSについて、事後的に動  作の確認が取れたものです。すべての機能の動作を保証するためのものではあ  りません。  現時点(2007年4月)においては、以下に記述する文字コードの問題以外の制限  は見つかっておらず、おおむね問題なく利用することが確認できております。  今後、新たな制限や問題が発見された場合、随時弊社のWebにてお知らせいたし  ます。 ※本アップグレードでは、Windows Vistaにインストールすることはできません。  Windows Vistaへの新規インストールをご希望の場合は、製品版CD-ROMからイン  ストールする必要があります。  Vistaにインストールするために製品版CD-ROMが必要なお客様は、MicroGDSユー  ザサポートへご連絡ください。  e-mail: support@informatix.co.jp ・文字コードの問題 Windows Vistaは、新しい文字セットに準拠した日本語フォントを標準搭載し、既 存漢字の字形変更、1000字を超える漢字/非漢字が新規追加されました。 Windows Vista上のMicroGDSにてこれらの文字を使用してテキストを作図し、それ を保存したMANファイルをWindows XP/2000上のMicroGDSで開いた場合、以下の現 象が発生します。 - Vistaで字形が変更された文字の場合、字形が異なって表示される。 - Vistaで新規追加された文字の場合、XPには存在しない文字のため、「・」で表 示される。 したがって、Windows XP/2000とWindows Vista間でファイルを共有する場合は、 追加変更された文字を使用しないでください。追加変更された文字などにつきま しては、Microsoft社のホームページをご覧ください。 また、Windows Vista上のMicroGDSで、Vistaで追加された第三水準、第四水準の 一部の文字をテキスト入力すると、以下のメッセージが表示され、テキストを配 置することができません。 「Error accessing

xxxxxx

無効な UNICODEの文字です」 3. アセンブリオブジェクトのリンク番号の割り当て仕様についての修正点 アセンブリオブジェクトのリンク番号の割当て仕様が変更されました。 MicroGDSのオブジェクト、アセンブリオブジェクトには、内部的にオブジェクト を特定するためのユニークな番号(リンク番号)を持っています。 MicroGDS V9.0では新たにアセンブリオブジェクトがサポートされましたが、V9.0、 V9.0.3にて、アセンブリオブジェクト化、アセンブリオブジェクトの解除を行う と、その都度オブジェクトのリンク番号が変更される仕様となっております。 そのため、リンク番号をユニークで永続的なものとして仮定して開発されたカス タマイズアプリケーションにおいてアセンブリオブジェクトの操作を行うと、不 都合が生じる可能性があります。 今回のV9.0.20は、リンク番号を用いたカスタマイズアプリケーション開発におい てもアセンブリオブジェクトを利用できるよう考慮し、リンク番号の独自性、一 貫性を高める改良を行ったバージョンです。アセンブリオブジェクトを利用した カスタマイズアプリケーションを作成する場合は、このV9.0.20を使用し、使用す るデータ(MANファイル、マルチユーザープロジェクト)もV9.0.20で作成し直し て下さい。 MicroGDS単体で使用する場合も、図形の計測情報(面積など)をデータ注記でテ キスト表示したり、DDEで他のアプリケーションにリンク貼り付けしたのち、その オブジェクトをアセンブリオブジェクト化すると正しい計測情報が表示されない 場合があります。この機能を利用する場合は、V9.0.20を使用してください。 この仕様変更は、関連するAPI関数にも反映されています。 尚、V9.0.20における主なリンク番号の動作仕様は以下のとおりです。 ・既存のオブジェクトをアセンブリオブジェクトにしたり、あるいはアセンブリ  オブジェクトのレベルを上げてオブジェクトに分解しても、アセンブリオブジェ  クトを構成するオブジェクトのリンク番号は最初に作成したときの番号を保持す  るようになりました。 ・アセンブリオブジェクトをコピーした場合、アセンブリオブジェクトを構成す  るオブジェクトのリンク番号が新たに振り直されるようになりました。 ・既存のオブジェクトをアセンブリオブジェクトにしたり、あるいはアセンブリ  オブジェクトのレベルを上げてオブジェクトに分解してもデータ注記内の記述  は変わらないため、アセンブリオブジェクトにする前のオブジェクトに対して  データ注記で図形情報をリンクするテキストを作成した場合、アセンブリオブ  ジェクト化しても、リンク元のオブジェクトを正しく参照することができます。  これはMicrosoft Excel等にリンク貼り付け(DDE)した場合も同様です。 ・アセンブリオブジェクトをコピーした場合、データ注記内の記述は変わらない  ため、データ注記内にリンク番号のパスが使われている場合は、意図しないオ  ブジェクトの値を表示する場合があります。 ・データ注記内のリンク番号のパスは、実レイヤ番号に置き換えても機能するよ  うになりました。ただしインスタンスアセンブリオブジェクト内のメンバーオ  ブジェクトのリンク番号を直接指定しても参照することはできません。 ・V9.0.3でアセンブリオブジェクトを利用して重複したオブジェクトリンク番号  が作られたファイルを、V9.0.20で開いてもリンク番号は自動変換されません。  V9.0.2、V9.0.3でアセンブリオブジェクトを使用してカスタマイズを行ってい  る、あるいはデータ注記関数を使って各種リンクデータをテキストに表示して  いる場合は、正しい値が得られない場合があります。 4. その他の修正点 DXF/DWGファイルの読み込み、書き出し時に、平面からはみ出す寸法線が正しく扱 えない問題を修正しました。 1つの線種に色の異なる複数のハッチングストロークが設定されており、その線 種が使われているファイルをAutoCADのファイルにエクスポートした場合に、 MicroGDSが異常終了したり、「not that kind of class」というエラーメッセー ジが表示される問題を修正しました。 バックスラッシュを含むテキストプリミティブが使われているファイルをDWF出力 し、それをAutoCADのDWFビューアで表示したときに、正しく表示されない問題を 修正しました。 レイヤの直下のアセンブリオブジェクトと、さらにその直下のアセンブリオブジ ェクトとが同じリンク番号である場合、MicroGDSが異常終了する問題を修正しま した。 最初に選択を解除するコマンド(例:「修正/経路/削除」など)を実行した直 後に、プロパティウィンドウ上でオブジェクトの名前を変更すると、MicroGDSが 異常終了する問題を修正しました。 MicroGDSのデータをディスクに書き込む際に、Windowsのファイルバッファのクリ アに対して、さらに配慮が払われるようになりました。したがって、不測の停電 などの際の安全性が向上します。 インチ系のサイズを設定してテキストを編集すると、「1行のサイズ」オプショ ンでサイズを指定したテキストプリミティブの外観が変更される問題を修正しま した。 DXF/DWGファイルを開く際に、新規シングルユーザーファイルのテンプレートがあ る場合に、「ファイル/新規作成」、「ファイル/インポート」コマンドを続け て実行すると、新規ウィンドウが作成されます。 以上 MicroGDSは株式会社インフォマティクスの登録商標です。その他記載されている 会社名、製品名等は、各社の登録商標または商標です。 (C) 版権所有者 2007年 株式会社インフォマティクス 全ての版権は当社に帰属します。