倶知安町 総務課 様
倶知安町(くっちゃんちょう)では、民間企業による開発の活発化に伴い、土地や道路に関する照会が増加し、職員の業務を大きく圧迫していました。
この課題を解決するため、同町は「統合型GIS」および「公開型GIS」を導入。庁内横断型の情報共有による業務効率化と、地理空間データの情報提供を通じた住民・事業者への利便性向上を実現しました。
お客様プロフィール
倶知安町役場 庁舎
所在地: 北海道虻田郡倶知安町北1条東3丁目3番地
面積: 261.34平方キロメートル
人口: 14,201人
世帯数: 8,271世帯
公式ホームページ: https://www.town.kutchan.hokkaido.jp/
※人口、世帯数は2026年7月末現在
北海道の西部、後志(しりべし)地方にある倶知安町は、別名「蝦夷富士」と呼ばれる羊蹄山とニセコ連峰に囲まれた、世界的なスノーリゾートとして知られる国際観光都市です。
良質なパウダースノーを求めて国内外から多くの観光客が訪れ、近年は観光・宿泊業を中心とした開発が活発に行われています。

羊蹄山
導入前の課題
倶知安町は、世界的なスキーリゾートであるニセコエリアの中心地として、民間企業の開発意欲が旺盛な地域です。そのため、土地や道路に関する照会が多数寄せられ、職員による対応業務が大きな負担となっていました。
こうした状況を解決するため、職員の業務負担軽減と、住民・事業者に向けた情報提供の充実を図るべく、統合型GISと公開型GISの導入を検討しました。
導入までのスケジュール
導入検討から運用開始まで、以下のようなスケジュールで進めました。
- 令和5年7月 検討開始
- 令和6年8月 RFI実施
- 令和7年4月 入札告示
- 令和7年5月 RFP実施、プロポーザルプレゼン実施
- 令和7年6月 事業者決定
- 令和7年7月 キックオフ
- 令和8年3月 運用開始(統合型GIS・公開型GIS)
システムの選定理由
システム選定においては、日々の業務でストレスを感じることなく操作できる「使いやすさ」を最優先事項としました。
他社製品と比較検討した結果、地図の描画速度が圧倒的に速く、スムーズな操作性を実現している点が決め手となり、インフォマティクス製GISの導入を決定しました。
導入効果
統合型GIS
統合型GISはLGWAN-ASPに対応しているため、自席のPCから操作できるようになったことが大きな利点です。
従来利用していた個別GISは専用端末でのみ閲覧可能であったため、他の職員が利用中の時は使用できないという課題がありました。LGWAN-ASP対応の統合型GISの導入により、この課題が解消され、いつでも必要なタイミングで情報を確認できるようになりました。
電話での照会に対しても、自席でGISを閲覧しながら回答できるようになり、業務効率化につながっています。
GISの利用部署
現在、以下のように幅広い業務でGISを活用しています。(利用端末数 約250台)
- 建設課: 町道管理
- まちづくり新幹線課: 都市計画、景観規制
- 水道課: 上下水道
- 農林課: 林班
- 税務課: 地番図
- 総務課: ハザードマップ、町有地管理
- 住民環境課: 地域会館
各部署が保有する情報を統合型GIS上で活用することで、庁内業務の効率化が実現しています。
公開型GIS
これまで、道路や都市計画などの照会が必要な事業者は、その都度来庁したり電話で問い合わせたりする必要がありましたが、統合型GISに搭載した個別GISの情報を可能な限り公開型GISで提供したことで、Web上でいつでも情報を閲覧できるようになりました。
現在では公開ページの訪問者数が毎月約1,000人に達しており、小規模自治体における公開型GISの利用規模としては高い活用度を誇っています。
これにより、住民や事業者の利便性が大きく向上しただけでなく、照会のための来庁や電話対応が大幅に減少。職員の窓口業務の負担が軽減されたことで、より専門性の高いコア業務に専念できるようになりました。
倶知安町公開型GIS「KUTCHAN Geo Navi」
▶ https://town.kutchan.geocloud.jp/

シンプル機能版
都市計画情報/用途地域
防災/ハザードマップ
フル機能版の表示例
システム構成
倶知安町のGISシステムの構成は以下のとおりです。
- 統合型GIS:インフォマティクス製「GC Planets」
GC Planets製品ページ https://www.informatix.co.jp/gc/planets/ - 公開型GIS:インフォマティクス製「GC Navi」
GC Navi製品ページ https://www.informatix.co.jp/gc/navi/

今後の展望
今後は、これまで個別GISを所有していなかった部署にも利用を広げ、情報提供のさらなる充実やデータに基づいた政策立案につなげていきたいと考えています。
新たに利用を広げる部署では、GISでどのようなことが実現できるかを具体的にイメージできていない職員も少なくありません。そのため、インフォマティクス社には、他市町村の取り組み事例の紹介などを期待しています。
また、そもそもGISの使用経験がない職員も多いため、今後は新規マップの作成方法といった初心者向けの操作研修なども開催し、全庁的なスキルの底上げを図っていきたいと考えています。
記載されている会社名、製品名は各社の登録商標または商標です。
本記事は2026年8月現在の情報に基づくものです。閲覧時には変更されている場合がありますのでご了承ください。
