東京理科大学

東京理科大学 理工学部 土木工学科 教授 内山久雄様

「社会基盤整備計画」「交通行動分析」を研究分野とする東京理科大学/内山研究室では、インフラ整備をより効果的なものにするために、GISを利用して人々の交通行動を分析し、整備効果をさまざまな側面から計測する手法を開発。それにより、適切な交通計画、地域計画、都市計画の立案の一助となる研究を行っている。


お客様プロフィール
東京理科大学 校舎

開校:1881年
所在地:
■野田キャンパス 〒278-8510 千葉県野田市山崎2641 TEL:04-7124-1501(代)
■神楽坂キャンパス 〒162-8601 東京都新宿区神楽坂1-3 TEL:03-3260-4271(代)
■久喜キャンパス 〒346-8512 埼玉県久喜市下清久500 TEL:0480-21-7600(代)
■長万部キャンパス 〒049-3514 北海道山越郡長万部町字富野102-1 TEL:01377-2-5111
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「理学の普及をもって国運発展の基礎とする」という志の下、東京物理学講習所として創立された東京理科大学は、現在4キャンパス(神楽坂・野田・久喜・長万部)、8学部33学科を有する理工系総合大学に発展。教育面で、実力を備えた学生を卒業させる「実力主義」の伝統を受け継ぐと同時に、研究面では、情報科学教育研究機構、総合研究所・生命科学研究所などの整備拡充にもたゆまぬ努カを払っている。


導入の背景

内山研究室は、昭和54年、内山氏の東京理科大学への赴任を機に、「交通計画」や「地域計画」の分野を扱う研究室として開設。現在約30名のメンバーから成り、鉄道計画・地域計画支援システムの開発、道路交通計画、都市鉄道計画、幹線交通流動分析などを主テーマとした研究を行っている。


同研究室は、約10年前、(独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構(※1)と連携し、交通計画支援システムの基礎研究を開始。それ以降、GISソフトを使い始めた。他社のGISソフトに比べて使い勝手が良い点を評価し、SISを採用した。


※1  日本鉄道建設公団と運輸施設整備事業団の業務を承継し、2003年に設立された独立行政法人


運用

内山研究室の研究テーマは、大きく「道路」と「鉄道」に分けられ、「鉄道」はさらに「幹線鉄道(地域間鉄道)」と「都市交通」に分けられる。このうち主にSISを活用しているのは、「都市交通」を研究している学生達である。研究室ではSISを3ライセンス所有しており、それぞれスタンドアローンで使用している。

現在、SISは主に学生の研究で活用されているほか、道路計画に取り組んでいる地方自治体(流山市、松戸市、春日部市、足立区など)にGISを利用した表現手法を紹介する際に使われている。足立区では、コミュニティバス「はるかぜ」の経路計画にSISが利用されている。なお、GIS活用の普及・継続を図るため、理工学部建築学科/准教授の伊藤香織氏が中心となり、経営・土木・建築の3学科合同でGIS演習の授業も行われている。(希望者は自由に受講可能。)


研究室の風景
講義の様子
研究室の風景
講義の様子
   
SIS利用例
SIS利用例
SIS利用例
SIS利用例
   
SIS利用例
SIS利用例
SIS利用例
SIS利用例

導入効果

交通分析の場合、交通データ(移動データ)を属値的に扱うところに工夫が必要となる。人の動き(出発地から目的地まで)を表現するのに、道路交通センサス(OD調査)(※2)では○○区、○○市という大きいゾーンごとに集計している。しかし、その集計をそのまま地図にプロットしたのでは、出発地/目的地、目的や個人属性といったデータが捉えられずわかりづらかった。

都市交通分析では、100mグリッド(1ヘクタール)単位で人口を按分しメゾレベルで分析(※3)する方法をとっているが、SISを利用することで、道路交通センサスのゾーンを100mグリッドに分解でき、その分析結果もわかりやすく可視化できる。これにより、例えば、自治体職員が住民へ道路計画案を説明する際の資料としての活用も期待できる。


※2 OD調査
Origin(起点)からDestination(終点)に向けたヒト・モノ・情報などの流量を計測すること。起終点調査ともいう

※3 メゾレベル分析
ミクロ分析とマクロ分析の中間くらいに位置付けられる分析
交通計画の場合、人単位の動き(ミクロ)とOD調査程度の大まかな動き(マクロ)の中間に位置する100mグリッドでの分析を指す

今後の展開

内山氏は、「GISの特長として、よく『汎用性がある』という表現がされているが、例えば最短経路探索の研究などでは、専用のプログラムを自分で考えて作成する必要がでてくる。あまりに汎用的(誰でも使えるもの)だと、ツールの良さを知らないで使ってしまう恐れがある。GIS自体の良さを活かすには、「汎用的」であるよりも、むしろ、より専門分野に特化したシステム開発を行ったほうがよいのではないか」と語る。

また、首都圏の場合、駅と駅との距離が近接しているため、どの駅を利用するかという「駅選択行動」が発生する。内山研究室では、最近「駅選択行動」が研究テーマの1つとなっているが、「魅力的な駅や路線の開発のためにも、今後は鉄道事業者にもGISを活用して欲しい」と内山氏は言う。


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