西日本旅客鉄道株式会社様・ジェイアール西日本コンサルタンツ株式会社様

西日本旅客鉄道では、駅(案内)サインの改修計画・検討業務の効率化およびサイン関連情報の一元管理のため、位置平面図上でサインの設置位置と関連情報を管理できる「サイン管理システム(屋内 GIS)」の開発と、JR大阪駅を対象に諸元情報・設置状況等のデータ整備を行いました。


JR大阪駅 プロフィール


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東海道本線をはじめ、大阪環状線などが乗り入れる、西日本最大級のターミナル駅 です(乗車人員 431,743 人/日)。2011 年に大阪ステーションシティを建設。「駅とまちがひとつに。感動と発見にあふれた、新しい大阪駅の創造」を目指して、交通・商業・生活の中心を担う施設として今なお発展を続けています。


サイン管理システム プロフィール



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システム運用開始
2014年4月
 
   
システム導入会社
西日本旅客鉄道株式会社
 近畿統括本部 大阪支社 駅支援課 設備G
 
   
システム開発会社
ジェイアール西日本コンサルタンツ株式会社
 ITシステムデザイン部 課長代理 小野吉永様
 ITシステムデザイン部 課長代理 木下貴史様
 ITシステムデザイン部 主任 久保里枝様
 連絡先:06-6303-6981
 E-mail:it-info@jrnc.co.jp

JR大阪駅の約 1,800面ものサインの管理効率化を目指して

西日本旅客鉄道株式会社(以下、「JR西日本」)では、全ての駅利用者が快適かつ円滑に行動できるよう、必要な場所に必要なサインが設置されている環境整備を目指しています。鉄道駅における駅案内サイン(以下、「サイン」)は不特定多数の人間を目的地まで誘導、案内するという重要な役割を担っているためです。

JR大阪駅は、西日本最大級のターミナル駅です。2011年に大阪ステーションシティ(以下、「OSC」)として再開発が行われ、交通・商業・生活の中心を担う一方、立体的にも平面的にも複雑な複合施設です。

OSCの各施設内には、約 1,800面のサインが設置されていますが、同じ施設内に管理主体が複数あり、かつOSC全体でのサインの設置状況等の情報が共有がされていないため、サイン改修時にはその都度現地調査から行わねばならない、という問題がありました。

そこで OSC全体のサイン関連情報を一元管理し、台帳管理だけでなく、サインの位置情報まで管理できる「サイン管理システム」の開発を決め、その技術としてGISも導入しました。



迅速な対応とコスト削減を実現したシステム構成

本システムでは、サイン管理に係る関係者が常にサインの最新情報を共有し、自由にアクセス可能な環境を構築するために、クラウド型ネットワークシステムを採用しました。システム内に取り込む情報は、位置平面図など地図データとリンクしたデータベースを構築した上で、サインの設置位置、諸元情報等を一元管理しています。

これにより、専用端末やハードウェア、ソフトウェア、設備などの保有やメンテナンスが不要となり、イニシャルコスト及びランニングコストの削減に繋がりました。また、利用者数の増加やサーバーの増強、システムの改修などはネットワーク経由で容易に行えるため、より迅速な対応が可能になりました。

   
システム構成図
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システム概要図
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現地照査も交えてデータ整備

システムに取り込むデータの整備については、まず、建築確認申請図面、サイン工事竣工図面、サイン盤面デザインデータ(以下、版下データ)等の関係者が所有する資料を元に初期データ作成を行いました。

その後、OSC 現地との整合性がとれているかを確認するために、目視によるサインの設置位置、設置状況の確認、現状盤面の内容確認及び写真撮影を 4日間実施し、現地照査を行いました。その結果、作成データに存在しないサインや盤面記載内容が異なるサインなどを把握し、データの修正を行って初期データ整備を完了させました。また、2014年 4 月のシステム運用開始から、サイン改修の都度、データ更新も行っています。



現状把握や改修計画など業務を網羅した豊富な機能

本システムでは、サインの現状把握だけでなく、改修計画を効率的に行う為の検索機能や改修に必要なサインのデザインデータなどの一元化に活用できる機能を屋内 GIS としての汎用性も考慮した上で実装しました。

 
サイン管理システム画面
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特徴的な機能

(1)対象施設(誘導エリア)検索機能
サイン盤面の表記内容についてもデータベース化 しているため、指定した誘導エリアが盤面に表記されている対象サインの検索が可能です。

(2)誘導ルート検索機能
位置平面図上に作図した任意のルートからそのルート上で確認できるサインの抽出を行う機能です。
出発地から目的地に向かう際に見えるサイン盤面のみを抽出することが可能となっており、ルートの進行方向とサイン盤面毎の持つ属性情報の設置向きを考慮されています。このため、裏表両面のサインにおいても出発地から目的地に向かう際に見えるサイン盤面のみを抽出します。これにより、現状サインの繋がりや記載漏れなどの確認・検討、新規施設が設置される際の改修計画作業に利用が可能となりました。

 
誘導ルート検索機能画面
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業務フロー改善と施工ミスの早期発見や抑止にも効果を発揮

本システムの活用により、サイン計画・検討作業の効率化や複数関係者間の情報共有が可能になり、加えてOSC 全体のサインデータを一元的に管理することで、今までのサイン業者が主導していたデザイン(版下作成)と施工の分離が可能となり、単なる作業効率化やデータ管理だけでなく、管理側主導でサイン全体の統一的なデザインコントロールから施工(版下)データ制作 までの実施を可能としたサイン改修業務フローの改善にまで効果が見られました。

また、サイン改修工事後のシステム内データ更新の際にはデザインデータと竣工写真(施工結果)の整合性確認が容易になり、結果として、お客様への誤案内につながる 施工ミスの早期発見や抑止につながる「施工照査」としての活用効果も得られました。



システム有効活用と今後の展開

今後、サインデータの一元管理を継続するとともに、サイン以外の屋内諸設備データの一元管理に向けた総合施設メンテナンス環境(屋内GIS)への拡充や3次元空間情報の活用と連携によるサイン適正配置シミュレーション、施設案内ナビゲーションへの展開などの新たな活用方法やお客様サービスの創出につなげたいと考えます。



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記載されている会社名、製品名は各社の登録商標または商標です。本記事は 2017年4月現在の情報を元に制作されたものです。閲覧時には変更されている場合がありますのでご了承ください。(2017/6)