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国内導入事例 府中市役所 様

東京都府中市 地図情報の一元化で、業務の効率化と市民サービスの向上を実現

東京都府中市 総務部情報システム課 IT推進担当 主査
市ノ川 恵一様

個別GISからWebGISへの展開を果たした東京都府中市は、統合型GISを、受身ではなく、職員自らが考え工夫することで広がっていく能動的なシステムとして位置づけている。さらに、各部署への研修を通じ、庁内におけるGISの普及にも努めている。

府中市役所 庁舎

 

【東京都府中市プロフィール】

武蔵国(むさしのくに)を治めていた役所(国府)が置かれていたことから、地名を「国府の中」に由来する府中市は、早くから政治、経済、文化の中心地として繁栄してきた。鎌倉時代末期には合戦の舞台となり、江戸時代には甲州街道の宿場町として栄え、明治以降は郡役所が置かれるなど、多摩地域の中心として歴史的役割を担ってきた。昭和29年4月、府中町、多磨村及び西府村の1町2村が合併し誕生した府中市は、市制施行50年を越え、現在も首都東京の近郊都市として発展を続けている。

人口:244,034人(2007年11月現在)
面積:29.34ku
所在地:〒183-8703 東京都府中市宮西町2-24
TEL 042-364-4111(代表)

 

導入の背景

 

【導入の目的】

庁内ネットワークの環境下で複数部署が使用する地理情報を一元的に整備・管理し、共同利用できる庁内横断的な仕組みを構築する

複数部署間で地理情報を共用することで、事務の効率化・高度化を図る

地理情報を一元的に整備・管理することで、地図関連のコストの無駄を省き、経費削減を図る

庁内の地理情報データを市民公開用に加工し、質の高い情報を市民へ提供する

 

【導入までの経緯】

平成13年

「府中市IT活用推進計画」等に基づき、「統合型GIS検討部会」を設置

平成17年

「府中市統合型GIS基本計画」策定
庁内版統合型GISの調達をプロポーザル方式で実施

平成18年4月

庁内版統合型GIS構築開始
プロトタイプ方式にて、第1次から第3次(最終版)を構築:それと並行して、ホームページ公開用GISの構築検討を開始

平成19年1月

全庁対象に庁内版統合型GISを公開、運用開始

平成19年9月

データ整備後、ホームページ公開用のGIS(WebGIS)運用を開始

 

運用状況

 

【システムの特徴】

庁内グループウエアを利用したシングルサインオンおよびノンプラグインのシステム

利用者の意見を反映しながら、3段階のプロトタイプにより構築

アドレスマッチング機能により、マイレイヤを容易に作成可能

情報セキュリティに配慮したきめ細かい管理機能を装備

各担当課だけではなく複数課間で横断的に利活用

各課でデータ共有することにより質の高いEUC(エンドユーザー・コンピューティング)を実現


【利用体系】

利用対象者

府中市庁内ネットワーク利用登録者

利用範囲

府中市庁内グループウエア利用端末

利用時間

府中市庁内グループウエア稼働時間

利用体系

・システム管理者(情報システム課長)

・データ管理者(各課長)/利用者

利用権

・参照権(データ参照のみ)

・取得権(CSVデータのダウンロード等が可能)

・編集権(データの追加/修正/削除等可能)

その他

・全庁/複数の課/複数の個人に設定可能
・属性情報の項目ごとに公開/非公開設定可能

   
画面イメージ(利用者用)
画面イメージ(利用者用)

画面イメージ(利用者用)

画面イメージ(利用者用)

画面イメージ(利用者用)
画面イメージ(管理者用)

画面イメージ(利用者用)

画面イメージ(管理者用)

 

システム構成

 

サーバ

Web GISサーバ
OS:Windows2003Server、Xeon3.2Ghz メモリ 2GB

DBサーバ

OS:Windows2003Server、Xeon3.2Ghz メモリ 4GB
DB:SQL Server2005

クライアント

OS:Windows2000/XP
ブラウザ:Internet Explorer6以降
Adobe Acrobat Reader6.0以降

共用空間データ

・住宅地図(1/2,500)
・地形図(1/2,500)
・数値地図25000
・航空写真
・道路中心線
・公図(予定)

個別データ

土地家屋図、電柱、防犯灯、ダストボックス、学区域図、投票区、医療機関、ハザードマップ下水道図、公園、用途地域図、都市計画図、建築申請 etc

マイレイヤ

 

庁内普及に向けた施策

 

情報システム課では、GISの庁内普及に向けて以下のような施策を行った。ただ、重要なのは、しつこいぐらいの繰り返しと、人任せではなく、自分で労を惜しまないことである。


1. プロトタイプ手法による開発
建築部門や資産税所管等では、既に個別GISを導入していたのでGISに馴染みがあったが、それ以外の課ではあまり馴染みがなかった。したがって、そういった部署の課長職・IT推進リーダーを対象に、一次プロトタイプを使って研修会を開催した。まずはGISを操作してもらったうえでアンケートを実施し、必要な機能を二次プロトタイプに反映。その結果、最終プロトタイプの段階では、GISについての理解が多くの職員に浸透した。

 

2. 情報システム課職員による課別研修会の開催
各課の要請に応じて、情報システム課職員が個別に研修会を実施した。当初、「なぜ職員が講師として研修を行うのか?委託事業者が行えばよいのではないか?」という声があったが、「事業者による研修では気恥ずかしさもあって質問もあまりでないが、職員が講師だと質問がしやすい」「職員が実施すると、課の業務内容がある程度わかっているので、その課に応じた研修が行える」というメリットがあることから、情報システム課職員が講師となり研修を行った。

研修会は、業務時間内/外を問わず、各課の予定にあわせ、業務に沿った内容を実施した。原則的に、情報システム課職員が当番制で講師となった。(システム本格稼動から約半年間で、55課中15課以上実施した。)

 

今後の展開

  • 庁内GISデータを市民用に加工したものをホームページに公開。行政のデータベースとして、市民に対し新鮮かつ質の高い情報の提供を図る(平成19年9月に公開)
  • より一層の情報の充実を図るため、データ作成支援や研修会等を開催
  • 情報の取り扱いが増えるため、個人情報保護や情報セキュリティの確保と啓発に努める

府中市における統合型GISは、与えられたシステムに数値を入力するという従来からある受身的なものではなく、職員自らが考え、工夫することで広がりを見せる能動的なシステムとして位置づけることを目指している。また、地方自治体における情報の取り扱いは、国や都道府県レベルとは異なり、市民と直接関わる機会が多いため、情報化の進んだ現在においては、市民や社会の要望に対していかに迅速かつ質の高い情報を提供できるかが重要となる。これらを実現するための一助として、統合型GISを活用した総合的な行政データベースの整備が非常に有効であると考えている。

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